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「洗練された究極の美を劇場で」
~バレエカンパニー ウエストジャパン
第4回公演「Fourth Mission」
“チャイコフスキー・ビル”プレビュー

文=高橋森彦

 

オーロラ姫 瀬島五月
フロリモンド王子 アンドリュー・エルフィンストン

 

関西から新しいバレエの風が吹いている。2018年に設立されたバレエカンパニー ウエストジャパン(BCWJ)は、トップバレリーナ瀬島五月が代表を務め、関西における舞台芸術の質の向上を目標とする。精鋭ダンサーが登録制で集い、次世代を担う面々がプロフェッショナルとして自立できる場を設けると同時に、観客には清新で上質な舞台を提供している。

2022年11月27日(日)開催の第4回公演「Fourth Mission」は“チャイコフスキー・ビル”と銘打たれ、『眠れる森の美女より“オーロラの結婚”』と『セレナーデ』を上演する。ともに音楽はロシアの作曲家ピョートル・I・チャイコフスキー(1840‐1893)。その叙情豊かな音楽を、バレエ作品を通して耳にする機会は少なくない。瀬島は昨今の世界情勢を鑑みつつ「素晴らしい芸術には国境がないと皆様の心に訴えることができたら」と述べる。

 

「眠れる森の美女」振付_1

 

『眠れる森の美女より“オーロラの結婚”』は、ペローの童話を基にマリウス・プティパ(1818‐1910)が振付した古典バレエの最高峰に基づく。振付の山本康介はバーミンガム・ロイヤル・バレエ団で活躍後、振付家・指導者・解説者として注目を浴びる。山本は「今回のプロダクションはイギリス版の礎でもあるバレエ・リュスの『オーロラの結婚』に構想を寄せ、フェアリーテイルの要素を全幕版から残しつつ、ディヴェルティスマン(踊り)を中心に、見目麗しく華やかなオーロラ姫の結婚式をお届けしたいと思います」と意気ごむ。

 

「眠れる森の美女」振付_2

 

『セレナーデ』はジョージ・バランシン(1904‐1983)がチャイコフスキーの「弦楽セレナード」に振付した、近代バレエの出発点ともいえる名品。バランシンはロシア出身で、バレエ・リュスを経てアメリカにわたり、ニューヨーク・シティ・バレエ(NYCB)を立ち上げた。彼の渡米第1作が『セレナーデ』で、NYCBでは1935年に初演された。青い月灯りの下での静的な場面にはじまり、群舞の多彩なフォーメーションや詩情豊かなパ・ド・ドゥが展開され、余情の残る幕切れを迎える。一見シンプルだが、緩急自在かつ音楽と分かち難く結合した振付は今なお新鮮で、動と静が織りなす至高の舞踊美は広く愛される。

 

リラの精 藤本華奈

この2作品は、瀬島が誇りと自信を持って次世代へとつなげ、観る者にバレエ芸術の粋(すい)だと提案できる選択だろう『眠れる森の美女』は2014年に新国立劇場が新制作した際に主演として招かれたこともある。『セレナーデ』は貞松・浜田バレエ団時代に踊って思い出深いようだ。新興団体にはハードルが高いバランシン作品の上演権取得をクリアしたことは実力を示す証である。瀬島&バレエマスターのアンドリュー・エルフィンストンのバレエへの情熱、高い指導力、そして深い芸術性があいまった渾身の上演となるに違いない。

 

オーロラ姫 瀬島五月
フロリモンド王子 アンドリュー・エルフィンストン

 

今回はBCWJ初挑戦として、冨田実里の指揮による神戸フィルハーモニックの生演奏が入る。新国立劇場バレエ団レジデント・コンダクターの冨田、長年にわたり神戸の街に根差した活動を続けるオーケストラが奏でる響きとともにつむぐ本格舞台となる。「チャイコフスキーとの対話 洗練された究極の美を劇場で」という惹句通りの舞台を味わえそうだ。


【公演情報】

BalletCompany WestJapan
第4回公演「Fourth Mission」

“チャイコフスキー・ビル”

古典バレエの最高峰「眠れる森の美女」、現代バレエの最高峰バランシン「セレナーデ」をついにウエストジャパンが踊る!クラシックバレエの粋を集めた至極のプログラム!
新国立劇場レジデント・コンダクターを務める冨田実里と、神戸市民に愛されるオーケストラ、神戸フィルハーモニックとの共演も決定!
待望のオーケストラ演奏による上演が実現する!

  • 「セレナーデ」ジョージ・バランシン
  • 「眠れる森の美女より“オーロラの結婚”」 山本康介

2022年11月27日(日)
神戸文化ホール〈大ホール〉
13:15開場、14:00開演
チケット/S席9,000円、A席8,000円、B席6,000円(税込)

チケットのお申込みほか詳しくはこちら

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