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「京都バレエ プティ・コンセール」に出演! 佐々晴香インタビュー

スウェーデン王立バレエ団プリンシパルの佐々晴香(さっさ はるか)さんが2022年7月24日(日)京都府長岡京記念文化会館で催される「京都バレエ プティ・コンセール」に出演します。佐々さんに、プロダンサーとしての歩み、京都で披露する『瀕死の白鳥』(音楽:サン=サーンス)にまつわる珠玉の思い出、そして新たな展望についてもお聞きしました。

インタビュー:高橋森彦

©Tobias Regell

 

――アメリカのヒューストン・バレエ・アカデミーに留学後、東京シティ・バレエ団で踊ったのちドイツのドルトムント・バレエを経て、スウェーデン王立バレエ団に入りました。プロとして踊るを転機をどのように選んできたのですか?

 

人とのめぐり合わせですね。海外はアメリカしか知りませんでしたが、東京シティ・バレエ団に教えに来られていたヨーロッパの先生方との出会いによって「自分はこんなに動けるんだ!」という発見があり開眼しました。芸術監督の安達悦子先生は、私がドイツに行きたいと伝えた時、背中を押してくださいました。

 

ドルトムントは30人くらいのカンパニーで皆仲がいいのですが、よい意味での競争がないんですね。私は習性的に居心地がよくなると駄目なんです。そこで、ドルトムントのバレエミストレスのイリヤ・ロウエン先生がスウェーデンのバレエマスターにつなげてくださいました。オーディションを受けて入りましたが、契約は前任のヨハネス・オーマンにいただきました。でもヨハネスはすぐに退任するので、後任は誰かわからない。そこにソリストとして入るか、他の団にコールド・ド・バレエ(群舞)で入るかとなりましたが、雰囲気もよかったのでスウェーデンに決めました。すると、シーズン開始直前に芸術監督が二コラ・ル・リッシュ(パリ・オペラ座バレエ団エトワールとして活躍)になりました。すべてがめぐり合わせですね。

スウェーデン王立歌劇場の客席天井

――スウェーデン王立バレエ団は、古典から鬼才アレクサンダー・エクマンらのコンテンポラリーまでレパートリーが多彩です。特に印象に残る舞台は何でしょうか?

 

アレックスの『エスカピスト』はカンパニーにとっても特別な作品で、観客と一体化するし、エネルギーがあります。個人的には2019/2020シーズンの開幕を飾ったマカロワ版『ジゼル』ですね。ナタリア・マカロワの指導を受け、バレエマスターとしてマッシモ・ムッル(ミラノ・スカラ座バレエ団プリンシパルとして活躍)も来ていました。客席にナターシャ、マッシモ、二コラ、クレールマリ・オスタ(ル・リッシュ夫人でパリ・オペラ座バレエ団エトワールとして活躍)がいて、夢のようでした。終演後にプリンシパルに昇格しました。あの夜のことは忘れることができないでしょうね。

ナタリア・マカロワ版『ジゼル』初日を踊ってプリンシパルに昇格

 

――マカロワは1970年代にロシアから西側に亡命した伝説的バレリーナです。直々の指導を受けた印象はいかがですか?

 

愛のある指導でした。「怖い」とも聞いていたのですが、ナターシャと一緒に働いてみるとバレエへの愛が強いからこその真っすぐさを感じました。私には惜しみなく指導してくれました。ナターシャが受けてきた指導に彼女の経験が加わった知識をシェアしていただいた貴重な経験でした。

 

――マカロワとの会話で印象に残っている言葉はありますか?

 

本番直前に”Use whatever happens on stage”と言ってくれたんですね。「舞台上で何が起きても、間違えたことが起こっても、それを使いなさい、自分のものにしなさい」と。初日って緊張してフワフワした気持ちになりがちですが、それを落ち着かせてくれました。その言葉を今でも毎回舞台前に自分に言い聞かせています。

フリーデマン・フォーゲル(シュツットガルト・バレエ団)と『眠れる森の美女』で共演

 

――いざプリンシパルとしてさらなる飛躍を!という時にコロナ禍になりました。公演中止が続く状況に対して、どのように向き合っていましたか?

 

世界中が一時停止しなければいけないという境遇に置かれましたよね。バレエの世界はコンペティティブなので、「誰かが踊っていてるのに自分は踊れない」といった考えが一切ない状態に置かれたことにはよい面もありました。バレエがすべてではないなと。そこから人間としても丸くなったし、人との出会いとかをもっと大切にするようになりました。一旦立ち止まって振り返る時間ができたので、テクニック的にも一から見直しました。一周回って原点に戻り、自分の基のメソッドにゆっくりと戻れたことはよかったです。

フリーデマン・フォーゲル(シュツットガルト・バレエ団)と『眠れる森の美女』で共演

――「京都バレエ プティ・バレエ コンセール」では『瀕死の白鳥』を踊ります。2020年6月、スウェーデン王立バレエ団を設立したグスタフ3世の宮殿で撮影され、スウェーデンの建国記念日(6月6日)に配信されました。その時の思いとは?

 

『瀕死の白鳥』を踊るのは2度目で、1度目は何かのレセプションのためにサラっと踊っただけでした。私は、ただ振付を踊るだけというのが嫌いなので、二コラに「クレールマリを付けてください!」と頼み込みました。『瀕死の白鳥』の白鳥は最初から瀕死状態かなと思っていたんですが、いろんな解釈があるみたいで、クレールマリがやったバージョンは、最初からアティチュードをするところまでは普通なんですよね。アティチュードをした時にバッと撃たれるというのが彼女の解釈で、1つずつ細かく見ていきました。クレールマリに教えてもらった思い出の作品なので、京都で踊れるのはうれしいです。

2020年6月、スウェーデンの建国記念日に配信された『瀕死の白鳥』

――「京都バレエ プティ・バレエ コンセール」のコンセプトは毎夏恒例の「横浜バレエフェスティバル」のエッセンスをライブ感覚で楽しめるというものです。佐々さんの他に、厚地康雄さん、加瀬栞さん、二山治雄さん、松浦祐磨さんが出演します。クラスショーイングやトークで皆さん一緒になりますね。期する思いをお聞かせください。

 

凄く楽しみです。治雄くんとは仲良くしていますが、他の方とは初めてお目にかかりますし、芸術監督の遠藤康行さんにお会いできるのも楽しみです。京都で踊るのも初めてです。私はガラ公演が大好きです。いつも一緒ではない人たちと踊り、皆さんの踊りを間近で見ることができるので刺激を受けます。私も刺激をあたえられたらいいなと思っています。

2020年6月、スウェーデンの建国記念日に配信された『瀕死の白鳥』

――来シーズンからノルウェー国立バレエ団にプリンシパルとして移籍します。経緯を教えてください。

 

私はスウェーデンで終身契約を持っているので、3年間は自由に行き来できます。そうなった時、大学に入る人もいれば、カンパニーを変える人もいます。それでオスロに行くことにしました。オスロの監督が何度か舞台を見てくれていました。ちょっとしたチェンジですね。私、2年ごとにカンパニーを変えているんですよ。東京シティも2年、ドルトムントも2年。だからスウェーデンに5年、パンデミックをマイナスしても3年いたので、もうそろそろだなと。私は常に新しい刺激がほしいんです。二コラは私を気に入ってくれてチャンスをたくさんもらいましたし、まだまだ聞きたいこともあります。彼は「いつでも連絡していいよ」といってくれています。なので他のカンパニーも見てみようと考えました。

 

――心技体を整え、舞台でベストを尽くすために心がけていることは何でしょうか?

 

丁寧さですね。丁寧という言葉は日本語ならではというか、折り紙をきれいに折る感じとか、一つひとつ時間をかけて正しくやることです。それを心がけると、自然と心が落ち着くんです。私は舞台の前にゾーン探しをします。緊張感がないと緊張させるし、興奮していたら気持ちを落ち着かせます。そのバランスを心がけ、丁寧に踊ろうと考えると、いいところに持っていけるんです。あとは役に入ることや周りをちゃんと見てコミュニケーションをとることですね。本番前は人とあまり話さないようにします。自分のエネルギーを保温するような感じですね。気が散るので無駄な話をしない。でも、人と話している方がリラックスもできるので、ちょっと笑ったり落ち着く程度には話しています。

 


【公演案内】

京都バレエ プティ・コンセール
~横浜バレエフェスティバル」のエッセンスをライブ感覚で楽しもう!~

《概要》
日程:2022年7月24日(日)
時間:開演18:00(開場17:30)
場所京都府長岡京記念文化会館

《プログラム》
【オープニング】
◆オープニングトーク

【第1部】クラスショーイング
◆出演ダンサー全員によるウォームアップ
舞台前のレッスン風景をお見せします。

【第2部】ワールド・プレミアム
◆「ドン・キホーテ」第3幕より バジルのヴァリエーション
作曲:レオン・ミンクス
松浦祐磨(アメリカン・バレエ・シアター/スタジオカンパニー)

◆「瀕死の白鳥」
作曲:カミーユ・サン=サーンス
佐々晴香(スウェーデン王立バレエ団/プリンシパル)

◆「グラン・パ・クラシック」より男性のヴァリエーション
作曲:フランソワ・オベール
二山治雄(元パリ・オペラ座バレエ団/契約団員)

◆「ゴパック」(ウクライナ民族舞踊)
作曲:ソロヴィエフ=セドイ
松浦祐磨(アメリカン・バレエ・シアター/スタジオカンパニー)

◆「チャイコフスキーの旅」よりマジシャンのソロ
作曲:ピョートル・チャイコフスキー
振付:遠藤康行
二山治雄(元パリ・オペラ座バレエ団/契約団員)

◆「眠れる森の美女」第3幕よりグラン・パ・ド・ドゥ
作曲:ピョートル・チャイコフスキー
加瀬栞(イングリッシュ・ナショナル・バレエ団/リード・プリンシパル)
厚地康雄(元バーミンガム・ロイヤル・バレエ団/プリンシパル)

【第3部】10 minutes entertainment
◆出演ダンサー全員によるアフタートーク
パフォーマンスのアンコールや振り返りダンサートークなど

※出演予定者につきましては、本年夏の段階での海外からの入国制限措置の状況や
海外バレエ団の年間スケジュール変更等により変更や降板となる可能性もございます。
やむを得ない理由での出演予定者の変更や降板によるチケット払い戻し措置は御座いません。
予めご理解賜りますよう宜しくお願い致します。

※演目順は変更になる場合がございます。

《チケット》

SHIVER会員様限定【先行販売】※終了しました。
人気の最前ブロックは、早期の完売も予想されます。
良席は、SHIVER会員限定【先行販売】を、是非ご利用ください。
◎価格:S席8,000円(1階席のみ)
◎販売日程:2022年5月26日(木)12:00~5月29日(日)18:00まで

【一般販売】
◎価格:S席8,000円(1階席のみ)
◎販売日程:2022年5月31日(火)10:00~7月23日(土)まで

◎販売ページ:
横浜バレエフェスティバルチケットセンター(チケットペイ)


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