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海外のコンクールレポート4(フランス)
CND (CONFEDERATION NATIONALE DE DANSE)

今回のコンクールリポートは、フランス最多の参加者を誇るコンクールCND(CONFEDERATION NATIONALE DE DANSE)の地区予選&フランス全国大会です。

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CNDはフランス全国にダンススクールの支部を持ち、クラシックを始めヒップホップ、コンテンポラリー、ジャズと、ダンス全般を優秀な指導者と共に運営している団体です。参加者はその支部の生徒達プラス、プライベートスクールなどが学校単位で参加するというものです。(稀に個人参加も見かけました。)予選通過者は5月にDIJONで行われるフランス全国大会へ出場する仕組みです。

大きな特徴として、個人の審査はカテゴリーごとに決められた課題曲を踊るということ。同じ踊りなだけに、力量の差が大きく出るという仕組み。
予選は何個もの種目に出場しても構わないが、決勝では二つの種目に絞らなければならない。例えば、個人、グループ、ジャズに出場し全てが予選通過した場合、個人とグループなどと選ばなければならない。
そして、5月の決勝の開催される都市が毎回移動します。今年はディジョンでしたが、去年はモンペリエ、その前はリヨンという具合です。

ではまずは地区予選のレポートから。

地区予選
2月6.7日のRhone-ALPES支部の予選を皮切りに、フランス各地20数カ所で地区予選が毎週末のように行われました。参加者は1万人以上という話。我が子が通うプライベートスクールも毎年参加し、好成績を収めています。では、クラシックバレエを中心に話していきますね。

パリ郊外の高級住宅地の中にある映画館や劇場が二つ完備されている会場で毎年イルドフランスの地区予選は行われます。横には雄大なマルヌ川が流れ、カヌーで遊ぶ人、マラソンコースで走る人などとても素敵な場所です。
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<クラシックは参加種目は3つ>
Individuel: 個人/各カテゴリーの課題曲を踊る
DUO:デュオ/自由曲を踊る
Groupes : グループ/自由曲を踊る

<カテゴリー分けかた>
*Individuel/個人
Preparatoire:プレパトワール8歳、9歳から始まり2歳ごとに区切られています。

*DUO:デュオと*GROUPE:グループ
(カテゴリー分けの年齢幅が広くなっているのが特徴です)
Preparatoire:プレパトワール/8~11歳
Categorie 1:カテゴリー1/11~14歳(ドゥミポワントもしくはポワントと選べます)
Categorie 2 :カテゴリー2/13歳~17歳
Categorie 3:カテゴリー3/ 15歳~25歳

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<賞の種類>
accessit:頑張りましょう賞/賞状
3eme prix:3位/メダルと賞状
2eme prix:2位/メダルと賞状
1er prix regional:地区の1位/メダルと賞状
1er prix accessible au concours national:全国大会へ出場資格のある1位/メダルと賞状
1er prix a l’unanimite:全国大会へ出場資格があり審査員が全員一致で認めた1位/メダルと賞状
1er prixavec felicitations du jury:全国大会へ出場資格があり審査員全員が高得点を付けた最高の1位/メダルと賞状

賞の種類が見てお分かりの通りとても多いのですが、ほとんどの子がメダルをもらえる仕組みになっています。
しかし、決勝へ行けるのはごくわずか。1er prix accessible au concours national以降の受賞者のみです。
その中でも1er prix a l’unanimiteと1er prixavec felicitations du juryはPAAと言って、例えば課題曲の1回転のところを2回転したり、高度なテクニックで踊らなければならないハンデがつきます。PAAになることは全国大会での賞争いがかなり難しくなるのです。

コンクールにはメダルや賞状の他に副賞があるのですが、CNDは決勝はあまりに出場人数が多いからか? 予選の時に魅力的な副賞が用意されています。
それは、夏休みや冬休みに行われる魅力的な指導者が集まるワークショップ(スタージュ)が中心です。
長男は夏休みのリヨンで行われる《THEILAIA》http://www.academie-ballet.fr/stages-master-classes/theilaia-stage-international/ というスタージュに招待されました。このことについても、いつかレポートしますね。

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さて、5月のディジョンでの決勝は。。。。
パリから約260キロ離れたブルゴーニュ地方のディジョン。最も有名なのがマスタード。菜の花そっくりの黄色いマスタードの花畑が咲き乱れる景色がちょうど見れました。そして、ワインの王様を作り出すブルゴーニュ地方でもあるため、美食の町としても有名です。そんな都市にフランス中の子供ダンサーたちが集まりました。決勝へは総勢2068名(組)が参加。
毎年見本市などが開かれる大きな会場で二ホールを使って4日間かけて行われました。

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決勝は毎回違う都市で行われるため、毎年出場しているからといって慣れることはありません。今回もホールは2箇所、一つはちゃんとしたテアトル、もう一つは大きな体育館に仮設舞台を作ったものでした。二つのホールの楽屋口と楽屋口が500メートル離れていて、その上親たちの一般入場口はさらに300メートル離れているという前代未聞の設定でした!
選手は外まで一度出ないと楽屋口に回れませんが、親たちの一般客はホールとホールの間を渡り廊下で移動できます。しかし800メートル! 汗をかきながら、時には走りながらの会場移動。我が家は長男と次女の個人戦があり、兄妹デュオもあったので行ったり来たり。

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楽屋口で先生に子供達を受け渡し、踊り終わったらまた楽屋口へ子供を迎えに親は走ります。時間を惜しんでちょっとした待ち時間にメイクしたり髪を直したり。とにかくみんなバタバタです。毎年のことながら本当に大変なコンクール。

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結果発表は朝からお昼過ぎまでの出場者は夕方16時ごろからと午後から夕方までの出場者は22時ごろから。なので、午前中に踊った子達が夜遅くまで残されることがないのはすごく助かります。
大きなホール体育館の仮設ステージに審査員がずらりと並び、ベルトコンベアー形式にどんどん結果を発表していきます。そうでもないとこの人数のほとんどの子供達にメダルを渡していくのは不可能。

賞の種類やカテゴリー分けは予選と同じです。

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そして、客席の親たちは、まるでコンサート会場のお客のようにノリノリで拍手をしたり歓声を上げたりして子供達を祝福します。地域の旗を掲げて大騒ぎ。このコンクールは1年間頑張ってきた子供や親や先生方のお祭りのような感じなのかもしれません。

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表彰式の舞台の上はこんな感じでごった返しています。
今回の結果は、長男次女ともにPAAで1er prix national。そして、兄妹デュオもPAAで1er prix nationalを受賞しました。コンクールシーズンは毎年このCNDで幕を閉じるのですが、先生からつい先ほど「7月上旬にある今年でまだ2回目の国際コンクールに出ますよ」と告げられました。ローザンヌに似た方式の審査らしく、どうもゼッケンを付けてバーレッスンが予選にあるんだとか。またその報告もできたらいいと思っています。

info:CND>> http://www.cnd.info/

記事・写真松永麻衣子

 

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