『SWAN LAKE ON WATER』~ついに、本当の水を得た『白鳥の湖』プレビュー
『SWAN LAKE ON WATER』~ついに、本当の水を得た『白鳥の湖』プレビュー
未知なる感動へと誘う”ウォーター・スペクタクル”に注目せよ!
文=高橋森彦
チャイコフスキー作曲による『白鳥の湖』はバレエの代名詞と称される。白鳥オデット&黒鳥オディールをプリマバレリーナが一人二役で踊り分け、白鳥たちは湖畔で静かに哀しみをたたえながら舞う――。古典中の古典だけに、世界中で多種多様な演出で披露されてきたが、2023年8月、従来にない画期的なステージが来日する。”ウォーター・スペクタクル”と銘打つ『SWAN LAKE ON WATER/スワン・レイク・オン・ウォーター』だ。
至極の名曲と、たゆまぬ鍛錬によって磨き抜かれた身体が奏でる舞踊劇に、本水の使用や映像演出が加わる。ウォータージェットを使った巨大な噴水などの大胆な演出やLEDライトによる劇的な照明効果、宮殿や湖畔をCGプロジェクションで写し出す映像美を駆使して、壮大なスペクタクルを現出する。
水しぶきのなかを舞う白鳥たちの優雅にして力強い踊りは見もの。クライマックスにはなんと12トンもの水を雨のように降らせるという。副題に「~ついに、本当の水を得た『白鳥の湖』」と付いているように、ロマンティックな音楽と物語に水のロマンがあいまってスリリングな舞台が繰り広げられる。通常公演では得られない稀有な鑑賞体験となるはずだ。
出演バレエ団は、ウクライナ・グランド・バレエ。ウクライナ東部の街で活動していたハリコフ・オペラ・バレエは戦禍に見舞われ苦難の道をたどったが、『SWAN LAKE ON WATER』の上演のために再結成され、世界を回る。不死鳥のごとくよみがえったカンパニーが、バレエの本場の実力を存分に発揮するだろう。
もうひとつ注目されるのが、生演奏での上演だということ。指揮はノルムンズ・ヴァイシス。演奏は東京フィルハーモニー交響楽団。日本有数の歴史と伝統を誇り、バレエやオペラの演奏にも定評のあるオーケストラだけに、音楽面でも不足はあるまい。
2023年夏最大規模のスケールで観るものを感動の渦に巻き込む一大スペクタクルへの期待が高まる。
【公演情報】
スワン・レイク・オン・ウォーター
SWAN LAKE ON WATER
〜ついに、ほんとうの水を得た『白鳥の湖』
水とバレエに幻惑され、霊的イマジネーションが動き出す、
究極のロマンチックスペクタクル。
未だかつてない幻想世界を創り出す、
ウォーター・スペクタクルというバレエ新美学
【日時】
2023年
- 8月10日(木)
- 14:00
- 8月11日(金・祝)
- 【昼公演】12:00 【夜公演】17:00
- 8月12日(土)
- 【昼公演】12:00 【夜公演】17:00
- 8月13日(日)
- 12:00
- ※開場は開演の1時間前
※上演時間は2時間40分(休憩含む)を予定